歳をとった

思ってもみなかったことが起きている。もう自分が26歳なのだ。あんなに先のことだとバカにしていたオリンピックはもうそこだ(延期になったが)。
大人になったのだと思う。今までは感じられていた小さな季節の移り変わりや、微妙な自分の心情の変化が感じられなくなった。幸せになる方法ではなく、不幸にならない方法を探るようになった。仕方がない。でも正直、寂しい。

たまたま、活動休止を決めた嵐を追うドキュメンタリー「Arashi's Diary」を観た。ジャニーズと言えばナルシストな雰囲気が漂っているけれど、彼らは圧倒的にお茶の間感がある。男の子であることが羨ましくなるような、素朴な男性像があったと思う。実生活はきっとしっかり芸能人らしいものなんだろうと思うけれど。

彼らはどうあれ「一緒に歩んでいくのをやめましょう、それが最善です」と決めることは、とにかく切ないものだ。だって、いつかきっと不安な時、一緒にいるのを諦めた人たちのことが恋しくなる。壁にぶつかる度、自分しかいないという情けなさを思い知る。

それでもアイドルは、自分の感情を言語化するのがとてもうまい、と思った。自分の感じたことを言葉にする習慣がある人は多くない。自分も、苦手だ。でも、口に出して初めて伝わることは多い。他人は他人だ。

嵐もしっかり目尻に皺がある。彼らも歳を食ったのだ。
2020年。自分はオトナの新入社員といったところだろうか。時は進んでいく。